産科・婦人科領域における鍼灸の
有効性と限界を、誠実にお伝えするために
産婦人科医・助産師・看護師の方へ
このページについて
このページは、周産期医療に携わる医師・助産師・看護師の方に向けて、産科・婦人科領域における鍼灸のエビデンスを誠実にお伝えすることを目的としています。
コクランレビューおよび厚生労働省「統合医療情報発信サイト(eJIM)」をはじめとする一次情報をもとに、現時点で明らかになっていること・明らかになっていないこと・研究デザイン上の限界を、できる限り誠実にお伝えします。
学術団体の取り組みと、このページの位置づけ
全日本鍼灸学会は学術的なエビデンスの集積と認定制度の整備を、日本鍼灸師会は研修制度や医療機関との連携体制の構築を通じて、医療従事者とスムーズにコミュニケーションをとれる専門鍼灸師の育成に取り組んでいます。
このページは、上記の学術・職能団体の活動を補完する形で、産科・婦人科領域に特化した一次情報へのアクセスを提供することを目指しています。当院は「一般社団法人東洋医学周産期ケア研究会」とも連携しながら、この領域の研究・教育活動に継続的に取り組んでいます。
鍼灸研究が抱える固有の課題
医薬品の臨床試験と同等の「二重盲検ランダム化比較試験」を鍼灸で実施することには、構造的な困難が伴います。術者の技術・経験によって介入内容が変わること、プラセボ(偽鍼)の設計自体に議論があること、患者が「本物か偽物か」を察知しやすいこと——これらは鍼灸研究全体が共有する課題です。
各領域のエビデンスを紹介する際に、こうした研究デザイン上の制約を必ず併記します。「エビデンスが不十分」という結論は「効果がない」ことを意味しません。同時に、「効果がある」という根拠にもなりません。
情報発信の4つの原則
一次情報に基づく
コクランレビュー・原著論文・eJIMを根拠とし、DOIリンクで原文にアクセスできます
限界を隠さない
エビデンスの強さと弱さ、鍼灸特有の研究デザイン上の課題を明示します
商業目的を持ち込まない
集客を目的とした記述は一切行いません。患者への紹介を強く勧めることもしません
定期的に更新する
コクランレビューの改訂・新規発表に追随し、情報の鮮度を維持します
利益相反についての開示
このページは、せりえ鍼灸室(院長:小井土善彦)が運営しています。院長は全日本鍼灸学会および日本鍼灸師会の会員であり、「一般社団法人東洋医学周産期ケア研究会」の理事を務めています。当院の副院長は同法人の代表を務めています。このページの情報発信は研究会・各学術団体とは独立した立場で行っており、特定施設への誘導を意図したものではありません。
産科・婦人科領域のエビデンス情報
掲載情報の根拠:Cochrane Library / 厚生労働省統合医療情報発信サイト(eJIM)/ 各原著論文(DOIリンクを各ページに記載)
最終更新:2026年 次回更新予定:コクランレビュー改訂に追随
骨盤位(逆子)に対する灸療法
Tsujiuchi 2017(RCT)・2021(観察研究)を含む当院関連研究の位置づけと、分娩歴別の治療開始週数の検討
詳細を読む鍼灸治療の安全性と適応について
妊娠中の鍼灸の安全性エビデンス、気胸リスク、産科的適応とならないケース、受診前確認事項
詳細を読む悪心・嘔吐(妊娠悪心嘔吐/つわり)に対する鍼灸療法
コクランレビューの内実と2023年RCT(Ann Intern Med)によるエビデンスの更新
詳細を読む腰痛・骨盤痛(妊娠中)
研究デザインの課題と国内臨床研究の接続
詳細を読む妊娠補助・不妊・ART補助療法
IVF周辺期の鍼治療とPCOSへの鍼灸:コクランレビューの結論と、偽鍼設計の根本的課題
詳細を読む乳がん術後の症状管理
掲載準備中
更年期の諸症状
掲載準備中
産後ケア・母乳
掲載準備中
このページに掲載されている情報は、医療行為の推奨を目的とするものではありません。臨床判断は個別症例の状況に基づき、担当医療従事者が行うものです。掲載内容に誤りや更新すべき情報がある場合は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。