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産後の腰痛と鍼治療 ― アンケート調査から見えたこと

私たちはこれまで、出産後のお母さんの腰痛に対する「骨盤ベルト」と「鍼治療」の効果を調べる研究を行ってきました。2023年に第2期の臨床研究を終え、その後、参加してくださったお母さんたちにアンケート調査を行いました。今回は、その結果を少しご紹介します。


XPNC1268[1]調査の内容

対象は、臨床研究に参加した出産後5〜14か月のお母さん74名で、2024年3月にWebアンケートを行いました。

質問内容は、

  • 産後の腰痛の有無と継続期間

  • 腰痛への対処法(骨盤ベルト、鍼灸、接骨院など)

  • 鍼灸治療を利用したかどうか、その理由

  • 首肩こりや疲れやすさなどの「産後の体調不良」
    についてです。


調査の結果

  • 回答は 69名中19名(27.5%) から得られました。

  • 産後1か月以内に腰痛がなかったのは2名だけで、ほとんどの方が腰痛を経験していました。

  • 症状の多くは3か月までに軽減しましたが、1年経っても腰痛が続いていた方が2名 いました。

対処法としては、

  • 何もしなかった:8名

  • 骨盤ベルト:9名

  • 接骨院:5名

  • 鍼灸院:2名

鍼灸を利用した理由は「研究を通じて興味を持ったから」でした。
一方で利用しなかった理由には、

  • 「利用するほどの痛みではなかった」

  • 「子連れで通うのが難しい」
    が多く見られました。

また、腰痛以外にも

  • 首・肩こり(15名)

  • 疲れやすさ(14名)

  • 浅い眠り(14名)
    といった不調が、産後2〜4か月まで続く方が多くいました。


見えてきたこと

この調査から、次のことが分かりました。

  • 産後の腰痛は一時的ではなく、長く続くことがある

  • 鍼治療は「強い痛みへの治療」と考えられているため、軽い不調では利用が広がりにくい

  • 腰痛以外にも、首肩こりや疲労、眠りの浅さといった悩みを持つお母さんが多い

つまり、鍼治療の効果を「痛みの治療」だけでなく、産後の体調全般のサポートや予防にも役立つことを伝えていく必要があります。

さらに、子連れでも利用できる環境づくりや訪問サービスなど、使いやすい工夫が求められることも分かりました。

*安心してください!せりえ鍼灸室では、ベビーベットの用意や畳のお部屋を用意しています。子連れで利用できる環境を準備しています


まとめ

今回のアンケート調査を通じて、産後のお母さんの腰痛や体調不良に対して、長期的な支援の必要性が改めて明らかになりました。
鍼治療がもっと身近に、そして安心して利用できるものとして広がるよう、今後も研究と啓発を続けていきたいと思います。

ご協力いただきましてありがとうございました。

この内容は、大阪府鍼灸マッサージ師会の女性部により、全国鍼灸マッサージ師会が主催する東洋療法推進大会の徳島大会にて発表されました。

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