産後の腰痛と鍼治療の研究をしました(産後腰痛研究第一期)
出産後の女性にとって、腰痛はとても身近な悩みです。
腰が痛いと育児や授乳にも支障が出てしまい、生活の質(QOL)が下がってしまうことが知られています。
通常、産後の腰痛には「骨盤ベルト」や「腰痛体操」などのケアが行われていますが、これで十分とは言えないケースもあります。
一方で、鍼治療は昔から妊娠期や産後の不調に用いられてきましたが、科学的な根拠(エビデンス)はまだ十分に蓄積されていません。
そこで私たちは「骨盤ベルトだけ」と「骨盤ベルト+鍼治療」を比べて、産後の腰痛にどのくらい違いがあるのかを調べました。
研究の方法
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妊娠後期に腰痛を訴えていた女性に協力をお願いしました
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出産後、入院中の数日間に「骨盤ベルトだけ」か「骨盤ベルト+鍼治療」のどちらかを受けてもらいました
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腰痛の程度(痛みの強さ・日常生活への影響)をアンケートで調べました
研究の結果
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鍼治療を加えたグループでは、腰痛の程度に一定の改善効果が見られました
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両方のグループで大きな副作用はありませんでした
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痛みの評価方法によっては、結果に差が出ない部分もありましたが、「鍼治療を加えることは安全で有用である可能性」が示されました
今後について
この研究はまだ小規模ですが、産後の腰痛ケアに「鍼治療を取り入れる」ことが病院でも可能だと考えられます。
産後の体はとてもデリケートです。骨盤ベルトや運動に加えて、鍼治療などの方法も視野に入れることで、より多くの方が快適に育児に取り組めるようになるかもしれません。
研究の受賞
この研究は「日本温泉気候物理医学会」において 研究奨励賞 をいただきました。
研究にご協力いただいた皆さまに、この場を借りて心より感謝申し上げます。
産後の腰痛の研究は、大阪府の赤ちゃんに優しい病院の認定を受けている谷口病院で行う事ができました。
鍼治療は、大阪府鍼灸マッサージ師会のベテランの女性鍼灸師が担当してくださいました。
研究計画については、関西医療大学の準研究員として行いました。指導教官は坂口教授でした。
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