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【シリーズ第11回】“信頼できる鍼灸院”を見分けるポイント

妊婦さんが失敗しないために知っておきたいこと ―

はじめに

妊娠中は、腰痛や肩こり、むくみ不眠逆子など、さまざまな不調が起こりやすい時期です。
薬の使用に制限があることから、非薬物療法である鍼灸を検討する妊婦さんも年々増えています。

一方で、
「妊娠中でも鍼灸は本当に安全なの?」
「どこの鍼灸院を選べばいいのかわからない」
といった不安の声も少なくありません。

本記事では、西洋医学的な安全管理の視点東洋医学の専門性の両方を踏まえながら、
妊婦さんが安心して通える「信頼できる鍼灸院」を見分けるポイントを解説します。

妊婦さんの鍼灸に「専門性」が必要な理由

妊娠中のからだは、ホルモン環境や血液量、循環動態が大きく変化しています。
また、子宮収縮や胎盤の状態など、通常の鍼灸臨床とは異なる配慮が不可欠です。

西洋医学では、妊娠中に見逃してはいけない症状(レッドフラッグ)が明確に整理されています。

例として

  • 強い下腹部痛や性器出血
  • 急激なむくみ、激しい頭痛、視覚異常
  • 胎動の著しい減少

これらは、速やかに医療機関につなぐべきサインであり、鍼灸院単独で対応すべきものではありません。

妊婦さんを診る鍼灸院には、
「治療ができるか」以前に、
適切に判断し、医療につなげる力が求められます。

ポイント① 妊婦・周産期ケアの実績が明示されているか

信頼できる鍼灸院には、次のような特徴があります。

  • 妊娠中・産後の施術経験が具体的に示されている
  • ホームページやブログで周産期ケアについて説明がある
  • 「妊婦OK」だけでなく、対応時期や症状が明確

特に、
妊娠週数ごとの注意点
逆子・腰痛・骨盤痛などについて根拠をもって説明しているか
は重要なチェックポイントです。

ポイント② 医療機関との連携意識があるか

安全性を重視する鍼灸院ほど、医師や助産師との連携を大切にしています。

  • 母子手帳や妊娠経過を確認する
  • 主治医の診断や指示を尊重する
  • 必要に応じて受診を勧める

「鍼灸だけで何とかする」という姿勢ではなく、
妊婦さんと赤ちゃんの安全を最優先に考えているかどうかが重要です。

ポイント③ 刺激量・施術方法について説明があるか

妊婦さんの鍼灸では、

  • 強い刺激を避ける
  • 体調や週数に応じて施術内容を調整する
  • お腹には直接施術しない。
  • 腰への刺激はできるだけ避け、施術する際は患者さんに理由を説明し同意を得た上で慎重に行う。

といった配慮が必要です。

信頼できる鍼灸院では、
「なぜこのツボを使うのか」
「どの程度の刺激なのか」
を、専門用語に偏らず、わかりやすく説明してくれます。

ポイント④ 東洋医学的に“体全体”をみているか

東洋医学では、妊娠中の不調を
単なる局所の問題としてではなく、

  • 気・血の巡り
  • 腎・脾・肝のバランス
  • 妊娠による消耗状態

といった全身の状態から捉えます。

症状だけでなく、
食事・睡眠・冷え・生活リズムなどについても丁寧に聞き取り、
セルフケアまで含めて提案してくれるかは、大切な判断材料です。

ポイント⑤ 「何でも治る」と言わない

注意したいのは、

  • 「逆子は必ず治る」
  • 「帝王切開は避けられる」
  • 「病院はいらない」

といった断定的な説明です。

妊娠・出産には個人差があり、鍼灸は万能ではありません。
限界や適応を正しく説明できることこそ、信頼の証です。

「資格がある」だけでは分からない ― 研鑽の姿勢を見極める視点

鍼灸師は、はり師・きゅう師の国家資格を有する専門職です。
しかし、妊娠・出産・産後のケアは、通常の鍼灸臨床よりも高度な専門性が求められます。

そのため重要なのは、
どのような環境で学び続けているかという視点です。

学会・業団への所属は「安全性への姿勢」を映す指標

一つの目安となるのが、
業団・学術団体・関連学会への所属状況です。

当院の院長・副院長は、

  • 日本鍼灸師会
  • 鍼灸あん摩マッサージ指圧師会
  • 全日本鍼灸学会
  • 日本東洋医学会
  • 母性衛生学会 など

複数の学術・関連分野に所属しています。

これらの場では、
最新の研究、安全性、多職種連携についての議論が継続的に行われています。
鍼灸の枠内に閉じない姿勢は、信頼性を判断する一つの材料になります。

「経験談」ではなく「検証された知見」を大切にしているか

信頼できる鍼灸院では、

  • 学会発表や論文で臨床結果を検証している
  • 感覚ではなくデータとして捉えようとしている
  • エビデンスの限界も正直に説明できる

といった姿勢が見られます。

妊娠期のケアでは、
「昔からこうしている」ではなく、
何が分かっていて、何がまだ分かっていないのかを伝えてくれるかが重要です。

妊娠期の鍼灸は「信頼関係」から始まります

妊婦さんの鍼灸ケアは、
技術だけでなく、知識の更新、説明責任、医療との距離感が問われます。

安心して身体を預けられるかどうかは、

  • 話をきちんと聞いてくれるか
  • 分からないことを分からないと言ってくれるか
  • 学術的な裏付けを大切にしているか

といった点に表れます。

せりえ鍼灸室では、
医学的な情報と鍼灸の知恵をすり合わせながら、
妊婦さん一人ひとりに寄り添ったケアを大切にしています。
ご不安な点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

この記事の内容について、動画でもわかりやすく解説しています。

初めて鍼灸を受けるか迷っている方にもおすすめです。

文章では伝えきれないポイントもお話ししていますので、ぜひこちらもご覧ください。

YouTube動画はこちら

せりえ鍼灸室では、医学的な情報と鍼灸のエビデンスを共有しながら、妊婦さん一人ひとりの気持ちと状況に寄り添い、医療と連携したサポートを大切にしています。

© 2025 Yoshihiko Koido. 本記事の内容の無断転載・引用を禁じます。

院長 小井土善彦

全日本鍼灸学会認定鍼灸師。京都市生まれ。 ●略歴 旧早稲田鍼灸専門学校卒業 明治国際医療大学大学院鍼灸学専攻博士課程前期(修士)終了(鍼灸学修士) 筑波技術大学客員研究員(2014年~2017年) 全日本鍼灸学会認定委員会審査委員(2014年~) 現代医療鍼灸臨床研究会会員(評議員) ●教育 神奈川県立衛生看護専門学校 助産師学科 非常勤講師 (2008年~) 森ノ宮医療大学保健医療学部 鍼灸学科 非常勤講師(2009年~2016年) 東京有明医療大学保健医療学部 鍼灸学科 非常勤講師(2016年~) ●所属学会 全日本鍼灸学会、日本母性衛生学会、日本東洋医学会、日本脳神経外傷学会 ●主な研究テーマ 産婦人科領域における鍼灸治療の研究 軽度外傷性脳損傷および軽度外傷性脳損傷に対する鍼灸治療に関する研究 ●趣味、特技 スキー、音楽鑑賞、読書、写真、旅行、ドライブ、釣り、シュノーケリング、キャンプ、ハイキング、料理、ショッピング、昼寝・・・

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