「鍼は痛そうだから不安…」
「自分に合う方法を選べるの?」
はじめて鍼治療を検討される方から、よくいただくご質問です。
実は鍼治療は、
施術方法を患者さんと一緒に選んでいく医療です。

せりえ鍼灸室では、
「どの方法を行うか」だけでなく、
「どのくらい刺激を加えるか」まで含めて、
患者さんと相談しながら決めています。
◎鍼治療はテーラーメイド医療です
同じ症状でも、身体の状態は一人ひとり異なります。
例えば「肩こり」と言っても、
・筋肉が硬くなっているタイプ
・疲労が抜けにくいタイプ
・自律神経のバランスが崩れているタイプ
・冷えや血流の影響が強いタイプ
など背景は様々です。
さらに、
・刺激に敏感な方
・しっかり刺激を感じた方が安心する方
・体調やライフステージ(妊娠・更年期など)
によっても適切な方法は変わります。
だからこそ鍼治療は、
患者さんごとに調整していく医療といえます。
◎SDM(Shared Decision Making)という考え方
現代医療では「SDM(Shared Decision Making)」という概念が重視されています。
これは、
医療者と患者がそれぞれの情報を持ち寄り、
目標を共有しながら治療方法を一緒に選択していく考え方
です。
医学研究が進み、診療ガイドラインが整備されたことは大きな進歩です。しかし医療には、まだ科学的に完全に解明されていない領域も多く存在します。
そのような課題に対してSDMは、
患者さんと医療者が協力して最善の方法を探していくための大切な考え方とされています。
(公益財団法人日本医療機能評価機構 Minds 用語解説より)
◎同意を大切にしています
せりえ鍼灸室では、施術前に
・どのような方法を行うのか
・どのくらいの刺激になるのか
・期待できる変化と限界
を説明し、納得いただいた上で施術を行います。
不安がある場合は、いつでも遠慮なくお伝えください。
施術は途中で変更することも可能です。
◎鍼の方法は一つではありません
鍼治療には様々な方法があります。
●刺す鍼
筋肉の緊張や血流に働きかけます。
●刺さない鍼
皮膚へのやさしい刺激で身体の反応を引き出します。
どちらも目的は共通しています。
それは――
身体が本来持つ回復力を引き出すことです。
◎刺激量も調整できます
鍼の刺激は「強い・弱い」だけではありません。
・触れる程度の刺激
・皮膚を軽く押す刺激
・深部まで届く刺激
など段階があります。
患者さんの状態や希望に合わせて調整することで、
安心して治療を受けていただけます。
◎日本の鍼には「個別調整」の文化があります
日本の鍼灸は古くから、
患者さん一人ひとりの反応を観察しながら刺激を調整する文化
を大切にしてきました。
同じツボでも、
・触れたときの質感
・温度
・反応の出方
によって施術方法を変えていきます。
この「個別性を尊重する姿勢」は、日本の鍼灸の特徴のひとつです。
◎不安がある方へ
鍼治療は「必ず刺さなければいけない医療」ではありません。
・まずは弱い刺激から始める
・刺さない方法を選ぶ
・途中で方法を変更する
といった選択が可能です。
安心して受けられることが、
治療の大切な要素だと私たちは考えています。
◎次回予告
「刺さない鍼」が特に向いている身体の状態があります。
次回は、
刺さない鍼が向いている身体のサイン
についてご紹介します。
◎ 刺さない鍼について相談できます
当院では、刺さない鍼から治療を始めることも可能です。
体質やご希望、既往歴などを丁寧に伺いながら、施術方法を一緒に考えていきます。
鍼に不安を感じている方も、どうぞ安心してご相談ください。
せりえ鍼灸室では、医学的な情報と鍼灸のエビデンスを共有しながら、妊娠期だけでなく、乳幼児期から更年期やシルバー世代を含む女性のライフステージ全体を見据えた鍼灸ケアを行っています。症状だけでなく、その方の生活背景やこれまでの経過を大切にしながら、医療と連携した無理のない健康支援を心がけています。
© 2025 Yoshihiko Koido. 本記事の内容の無断転載・引用を禁じます。
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