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第5回 年代別 妊活と身体の整え方 ― いま、妊活を考えるということ

「妊活を始めたいけれど、何から手をつけたらいいのか分からない」
「年齢的に焦る気持ちはあるけれど、どんな準備が必要?」

そんな不安を抱える方は少なくありません。妊活は“年齢だけ”で語れるものではなく、身体の状態、生活リズム、ストレス、体質、月経の特徴など、さまざまな要因が関わります。本記事では、これまでのシリーズで整理してきた西洋医学・東洋医学・鍼灸の視点を踏まえ、これから年代別の妊活戦略に進む前に知っておきたい「妊活の出発点」をまとめます。
いま妊活を考えているあなたが、自分にとって最適な“最初の一歩”を見つけるためのガイドになる内容です。

妊活は「年齢」だけでは決まらない

妊娠しやすさは、医学的には年齢とともに変化します。しかし実際の妊活では、次のような身体・生活の要因が深く関わります。

  • 月経周期の整い具合
  • 排卵の状態
  • ホルモンバランス
  • 睡眠・ストレス・自律神経
  • 冷え・血流
  • 食欲・消化吸収・胃腸のはたらき
  • 体力・気力
  • 不妊治療歴や妊活歴

東洋医学や鍼灸では、これらを総合的に見て「妊娠しやすさを底上げする身体づくり」を重要視します。近年、WHO(世界保健機関)は、妊娠前から健康づくりを積極的に支援する「プレコンセプションケア」を提唱しています。

WHOホームページより(2025年11月24日参照)

「プレコンセプションケア」は若い男女が将来のライフプランを考えながら、日々の生活や健康と向き合うことです(国立成育医療研究センターHPより)。

年代が違えば、妊活で大切にすべきポイントも変わる

20代・30代前半・30代後半・40代では、

  • 身体の状態
  • 卵巣予備能の変化
  • 生活の忙しさ
  • 将来設計
    などが大きく異なります。

たとえば、徹夜した後の感じ方は、年齢によってこんなに違います

  • 20
     夜更かししても、翌朝には何とかリセットできてしまう時期。
     体力の余裕が十分にあり、月経リズムの整えや体質改善の効果も比較的出やすいタイミングです。
  • 30代前半
     無理をすると翌日のパフォーマンスに響くことが増えてくる頃。
     それでもまだ回復力は十分で、仕事や生活を続けながら体調管理や治療を進めやすい、“妊活のゴールデンタイム”。月経が不安定だったり、体力に自信がない方は、この時期から計画的で戦略的な妊活を始めても良いタイミング。
  • 30代後半
     徹夜や無理が「もう効かない」と実感しやすくなる時期。
     疲れが抜けにくく、回復力の低下もはっきり出てきます。
     医療的サポートの重要性が高まり、計画的で戦略的な妊活がより必要になります。
  • 40
     徹夜という選択肢自体が現実的でなくなる頃。
     日常の体力維持が大切で、身体のケアや生活リズムの最適化、医療との連携が妊活の鍵となります。

このように年代によって“整えるべきポイント”に違いがあるため、適切な順番で対策することが効果的です。

「身体の現在地」を知ることが、妊活の第一歩

妊活は、「自分はいまどのステージにいるのか?」を把握することから始まります。

チェックしておきたい項目

  1. 月経周期は安定しているか
  2. 睡眠は十分とれているか
  3. ストレス・疲労は蓄積していないか
  4. 冷えや血流の悪さはないか
  5. 胃腸の働き(お腹の空き方・便通)は整っているか
  6. 過去の妊活歴や治療歴がどう影響しているか

鍼灸ではこれらの状態を丁寧に見ながら、気血水・臓腑のバランスを整えることで、妊娠しやすい身体への“基盤づくり”をサポートします。

鍼灸の役割は「サポート」そして「身体の最適化」

鍼灸は“妊娠させる治療”ではありませんが、

  • 自律神経の調整
  • 睡眠の質の向上
  • 血流改善
  • ストレス緩和
  • 冷えの解消
  • 排卵や月経のリズムを整えるサポート

など、妊娠に向けた土台づくりに有効です。有機栽培の土づくりのような役割と言えます。

また、これまでの回で触れた通り、エビデンスの多くが胚移植前後の短期的な研究に偏っているため、今後は

  • 長期間の変化を追う研究
  • 妊娠に至るプロセスでの身体の変化
  • 不妊期間の女性の健康問題への寄与

といった“多角的な評価”が必要と考えられています。

鍼灸の役割は、医療の補完として、治療を受ける方の体調やQOLを大きく支える点にあります。

次回から「年代別の妊活戦略」に入ります

第5回となる今回は、
これまでの総まとめであり、
年代別妊活の入口としての“特別な回”です。

次回からは、

  • 20代の妊活戦略
  • 30代前半の妊活戦略
  • 30代後半の妊活戦略
  • 40代の妊活戦略

といった形で、
年代ごとに「優先すべき対策」や「鍼灸で整えたいポイント」を詳しく解説していきます。

この記事の内容について、動画でもわかりやすく解説しています。
初めて鍼灸を受けるか迷っている方にもおすすめです。
文章では伝えきれないポイントもお話ししていますので、ぜひこちらもご覧ください。
YouTube動画はこちら

次回第6回のテーマは、「20代:身体を知り、未来の可能性を守る」です。ご期待ください。

せりえ鍼灸室は、東洋医学の知恵と繊細な技術で、妊娠中だけでなく、その他のステージの女性のからだや妊活もサポートしています。

© 2025 Yoshihiko Koido. 本記事の内容の無断転載・引用を禁じます。

院長 小井土善彦

全日本鍼灸学会認定鍼灸師。京都市生まれ。 ●略歴 旧早稲田鍼灸専門学校卒業 明治国際医療大学大学院鍼灸学専攻博士課程前期(修士)終了(鍼灸学修士) 筑波技術大学客員研究員(2014年~2017年) 全日本鍼灸学会認定委員会審査委員(2014年~) 現代医療鍼灸臨床研究会会員(評議員) ●教育 神奈川県立衛生看護専門学校 助産師学科 非常勤講師 (2008年~) 森ノ宮医療大学保健医療学部 鍼灸学科 非常勤講師(2009年~2016年) 東京有明医療大学保健医療学部 鍼灸学科 非常勤講師(2016年~) ●所属学会 全日本鍼灸学会、日本母性衛生学会、日本東洋医学会、日本脳神経外傷学会 ●主な研究テーマ 産婦人科領域における鍼灸治療の研究 軽度外傷性脳損傷および軽度外傷性脳損傷に対する鍼灸治療に関する研究 ●趣味、特技 スキー、音楽鑑賞、読書、写真、旅行、ドライブ、釣り、シュノーケリング、キャンプ、ハイキング、料理、ショッピング、昼寝・・・

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