「なんとなく調子が悪い」が続いていませんか?
日常生活の中で、次のような感覚を覚えることはありませんか。
・疲れが取れない
・眠りが浅い
・気温や気圧で体調が変わる
・刺激に敏感になった
・体力が落ちたと感じる

こうした症状は、検査では異常が見つからないことも多く、周囲に理解されにくい不調でもあります。
刺さない鍼は、このような状態の方に選ばれることが少なくありません。
◎ 慢性疲労を感じるとき
慢性的な疲労は、単なる体力低下だけではなく、身体の調整機能がうまく働いていないサインでもあります。
強い刺激は一時的に体を活性化させることがありますが、疲労が蓄積している状態では、かえって体に負担となることもあります。
刺さない鍼では、皮膚へのやさしい刺激を通して、身体の調整機能に働きかけ、無理のない形で体調を整えることを目指します。
◎ 自律神経のバランスが乱れていると感じるとき
自律神経は、呼吸・血流・体温・睡眠などを調整する重要な働きを担っています。
近年は、
・不眠
・めまい
・動悸
・胃腸の不調
・原因不明の倦怠感
などが、自律神経の乱れと関係していることが知られています。
皮膚は、自律神経と密接に関係している感覚器官でもあります。刺さない鍼による触刺激は、皮膚の感覚受容器を介して身体の調整機能に影響を与える可能性があり、臨床の現場でも活用されています。
◎ 刺激に敏感になっているとき(刺激過敏)
「少しの刺激でも疲れてしまう」
「マッサージでも強いとつらい」
このように刺激に対して敏感になっている状態では、施術方法の選択がとても重要になります。
刺さない鍼は、触れる・なでる・転がすといった刺激を中心に行うため、刺激に敏感な方でも受けやすい方法のひとつです。
体の反応を確認しながら刺激量を調整できる点も、大きな特徴です。
◎ 体力が低下している・衰弱していると感じるとき
病気の回復期や長期間の体調不良の後など、体力が落ちている状態では、強い刺激が負担になる場合があります。
東洋医学では、体の状態に応じて刺激量を調整することを大切にしてきました。
刺さない鍼は、体の状態を観察しながら、無理のない刺激で身体を整える選択肢のひとつとなります。
刺さない鍼は「弱いだけの治療」ではありません
刺さない鍼は、単に刺激を弱くする方法ではありません。
体の状態に合わせて刺激を調整するという考え方の中で、選択される施術方法のひとつです。
身体は一人ひとり異なり、同じ症状でも適した刺激量は変わります。
そのため当院では、施術前に身体の状態を確認し、患者さんと相談しながら施術方法を選択しています。
「もしかして自分も?」と思われた方へ
慢性的な不調は、「我慢するしかないもの」と思われがちです。しかし、体からのサインとして受け止めることも大切です。
刺さない鍼は、はじめて鍼灸を受ける方や、刺激に不安を感じている方にも配慮しながら行う施術です。
体調について気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
次回第8回のテーマは、「子どもの鍼治療はなぜ刺さないのか」
「子どもに鍼って大丈夫なの?」
そう感じる保護者の方は少なくありません。
実は、日本では古くから、乳幼児や子どもには刺さない鍼(小児はり)が用いられてきました。
やさしく皮膚に触れる刺激が、子どもの成長や体調にどのように関わるのか。
そして、なぜ子どもの鍼治療では「刺さない」という方法が選ばれてきたのか。
次回は、
・小児はりの歴史
・皮膚刺激と発達の関係
・保護者が安心して受けさせられる理由
について、わかりやすくお伝えします。
「子どもの体調が気になる」
「できるだけ負担の少ないケアを選びたい」
そんな保護者の方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
◎ 刺さない鍼について相談できます
当院では、刺さない鍼から治療を始めることも可能です。
体質やご希望、既往歴などを丁寧に伺いながら、施術方法を一緒に考えていきます。
鍼に不安を感じている方も、どうぞ安心してご相談ください。
せりえ鍼灸室では、医学的な情報と鍼灸のエビデンスを共有しながら、妊娠期だけでなく、乳幼児期から更年期やシルバー世代を含む女性のライフステージ全体を見据えた鍼灸ケアを行っています。症状だけでなく、その方の生活背景やこれまでの経過を大切にしながら、医療と連携した無理のない健康支援を心がけています。
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